病気は遺伝子と生活習慣のふたつによってかかりやすくなったり、かかりにくくなります。
市販の遺伝子検査キットを使ってわかることは、研究論文等で特定の遺伝子の変異によって発生確率が高くなることがわかっている病気の中で
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医療行為に当たらない範囲で検査・公開できる情報
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平均的な疾病率との比較しての倍率
となります。
なのでアンジェリーナ・ジョリーさんのニュースを見て気になり、乳ガンの発生に関連する遺伝子(BRCA1とBRCA2のふたつ)を調べたい場合は「医療行為」に該当するので検査キットでは調べることができません(医療機関での乳ガンの検査は保険適用外で20万円〜30万円くらいの費用がかかります)。
遺伝子検査キットを使ってわかる範囲は平均的な人と比較して特定の病気に「1.○○倍」かかりやすい、というということです。
病気の中には特定の遺伝子に変異があると将来的に50%以上の高い確率で発生するものがありますが、これらは市販の遺伝子検査キットでは調べることができません。
あくまでも自分の遺伝子の傾向がわかるだけ、と捉えて下さい。
さらに注意したいのは新しい研究結果によって、実はこの遺伝子はこの病気と関係が無かった。逆にこの遺伝子はこの病気と関連していることが新しくわかった、と日々変化・進化している世界ですので、情報が100%正しいとは限りません。
つまり、現時点の研究で理解されている範囲での情報がわかるだけなのです。
2014年7月現在市販されている遺伝子検査キットでわかる項目を「病気」と「体質」に分けてまとめましたので参考にして下さい。
※検査キットを販売している企業のホームページに記載があるものを抜粋して引用しています。複数の検査キットを使用してわかるものをまとめているので、一つの検査キットでこれらがすべてわかるのではありません。
※それぞれの項目の詳しい情報は検査キットを販売している会社のホームページなどから確認してください。
※将来的に追加されたり削除される可能性があります
遺伝子検査キットによって検査できる病気のまとめ
胃がん
肺がん
食道がん
大腸がん(直腸・結腸含む)
腎臓がん(腎がん)
膀胱がん
前立腺がん
上咽頭がん
2型糖尿病
B型肝炎
C型肝炎誘発肝硬変
HIV感染症
アトピー
ナルコレプシー
マラリア合併症
むずむず脚症候群
円形脱毛症
加齢黄斑変性
花粉症(IgEの感受性)
花粉症アレルギー性鼻炎
角膜乱視
関節リウマチ
強度近視
屈折異常
群発頭痛
結核症感受性
原発性胆汁性肝硬変
高トリグリセリド血症
高血圧症
骨関節炎
骨粗鬆症
十二指腸潰瘍
心筋梗塞
腎臓結石
腎臓病
静脈血栓症
胆石
男性型脱毛症
虫歯
通風
潰瘍性大腸炎
尿路結石症
脳梗塞
脳卒中
脳動脈瘤
肺癌
肺気腫
肺腺癌
肥満
非アルコール性脂肪肝
病的な近視
不眠症
腹部大動脈瘤
変形性関節症
片頭痛
慢性C型肝炎
慢性疲労症候群
緑内障
喘息
遺伝子検査キットによってわかる体質に関しては長くなるので別ページでまとめます。
別ページへのリンク:市販の遺伝子検査キットでわかる体質